初めての発達検査 WISCⅣ

 

知能検査「WISCⅣ」

世界各地で使用されている児童用の知能検査。
全体的な知的能力や記憶・処理に関する能力を測ることができるため、発達障害の診断やサポートに活用されてます。

言語理解指標(Verbal Comprehension Index: VCI)

言葉を中心とした検査であり、物の名前や言葉の理解などについての検査によって算出されます。日頃から物の名前を教えたり、本の読み聞かせをしたりするなど、さまざまな経験を積むことによって、比較的伸びやすい能力といえるかもしれません。

・知覚推理指標(Perceptual Reasoning Index: PRI)

目で見たものの理解を中心とした検査であり、実際に手を動かして回答するような検査によって算出されます。目から入った情報を適切に処理し、身体に伝えることができているかを確認しています。地図を読むのが得意だったり、設計図を書いたり理解したりすることが得意な人は、知覚推理指標が高いと考えられます。

・ワーキングメモリー指標(Working Memory Index: WMI)

複数の情報を同時に処理したり、順序立てて処理したりする能力を測定する検査によって算出されます。学校での指示(最初に〇〇をして、次に☆☆をして、最後に△△しましょう)や板書をする力と関係しています。料理などが得意な人は、ワーキングメモリー指標が高いと考えられます。

・処理速度指標(Processing Speed Index: PSI)

文字通り、どれくらい早く物事を処理できるかを測定するような検査によって算出されます。決められたことをどんどんこなすことができるような人に、処理速度指標が高い人が多く、事務処理作業なども、うまくできる方が多いように思います。

引用元:スタジオそら

検査結果

(一部省略)

全体IQ  80(90%信頼区間:76-86)
言語理解 97(90%信頼区間:90-104)
知覚推理 72(90%信頼区間:68-82)
ワーキングメモリー 85(90%信頼区間:80-93)
処理速度 81(90%信頼区間:76-91)

全体としてはノーマル下域の知的水準。
本人の強みである言葉の処理と、最も弱みである視覚情報の処理の間に大きな差が認められる。

言葉の処理は日常会話などコミュニケーションなどで用いる言語の能力は高いが、語から類推したり必要十分な説明をしたりといった学習に近い語の処理は苦手。

聴覚情報の処理は、単純で短い情報は処理しやすいが、文章のような長い情報は処理しにくい。

本人が最も苦手とするのは視覚情報の処理であり、時に軽度遅滞域にも落ち込む。見本を見ながらその通りに作業するといったことは年齢相応程度に可能であるが、特に、視覚情報から本質を見極めたり自分で必要な情報を判断したりすることが難しい。

単語の書き取りにおいては、平仮名-16SD、カタカナ-14.5SD、漢字15SDと明らかに平均から低下。書き取りには大きな異常が認められ、支援が必要である。

まとめ

知的水準はボーダーライン~ノーマル下域となり、学習が困難な可能性がある。特に視覚情報の処理が困難。たくさんのことを一度に言われたり、扱ったりすることも苦手。
本人に伝えるときは、具体的且つ明瞭に伝え、本人が一度にすることは一つになるようにしてあげたい。
作業時間を十分取る。

この結果をいただき、改めて今までしんどい思いをしていた娘に申し訳ないという思いがこみあげてきました。
最も言ってはいけない言葉「なんでわからないの?」「ちゃんとやってよ」・・・何度もいってしまっていたこと、後悔でしかありません。
この検査結果をもらい、娘にたくさん謝りました。
今まで一生懸命勉強してきたのにひどいこといってごめんね。
これからは本人のペースで学習を進めていこうねと伝えました。

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